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■企業情報
株式会社べーじゅ
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ヘルシーレター 2018年11月

ヘルシー歳時記・11月

●ひんやり身も心も温泉でぬくぬく。

温泉が心地よい季節になりました。山荘がある山梨は、4つのプレートがひしめき合うフォッサ・マグナ(大地裂帯)に誕生した、日本でも有数の温泉地です。甲斐駒ヶ岳や八ヶ岳連峰に囲まれた、風光明媚で湯量豊かな天然温泉で、韮崎~小淵沢周辺を統括して7つの温泉地を巡る周遊手形なども発売され、市民は安く利用することができます。泉質はナトリウム泉で透明でしっとりなめらかです。

では、温泉にはどんな効用があるのでしょう。
  1. 温熱効果 体が温まると血管(特に抹消血管)が広がり新陳代謝が高まり、体内の不要物の排泄を促します。疲れが取れるということは、疲労物質「乳酸」が排出されること。また、熱い温泉(42℃以上)は、緊張、興奮の自律神経「交感神経」が優位に立ち、しっかりと目が覚めた状態となります。一方、ぬるめの温泉(37~40℃)は、気持ちを鎮める働きをするリラックスの自律神経「副交感神経」が優位に立ち、落ち着いた気分になります。
  2. 水圧効果 体表面にかかる静水圧により全身に圧力がかかり、内臓が刺激され、内臓運動となります。入浴すると、水圧で血管が細くなり、血液が心臓に向かって押し上げられます(ポンプアップ効果)。その結果、下肢の静脈の流れが良くなり、血液やリンパ液の循環も活発になっていくのです。全身浴ではこの水圧により心臓への負担が大きいのですが、半身浴や足浴では静水圧が減少するので、心臓への負担が少なくなります。
  3. 浮力効果 体が軽くなった感覚により筋肉が緩み、脳波が「α波」のリラックスした状態になりやすいようです。これを利用して運動機能の低下した人のリハビリテーションにも利用されます。

昔から湯治も愛され、温泉による温浴効果と共に、居住地を変えるという転地効果(心理効果)も期待されます。日常生活を離れ、環境に恵まれた温泉地に行くことにより五感に刺激を受けると、脳内のホルモンを調節する内分泌系や呼吸、消化といった生命維持活動をつかさどる自律神経の中枢のスイッチが入ります。

というわけで、温泉大好きな私は、マイシャンプー・マイ石鹸などをバスケットに入れて今日も温泉に出かけます。写真は山梨県大棟苑の温泉のれん、おかめ・ひょっとこのお面がなんともユニーク。そして紅葉が美しい八ケ岳倶楽部。柳生さんがテラスでのんびり、くつろいでいました。
 
温泉
八ヶ岳倶楽部の紅葉

●柿は料理にも使える万能果物。

柿がおいしい季節になりました。「柿が赤くなれば、医者が青くなる」という言葉があるほど、柿の栄養価は高いのです。どの品種にもペクチン、βカロテンをはじめβ-クリプトキサンチン、ゼアキサンチン、リコピンなどのカロテノイド、ビタミンCを多く含みます。ちなみに、ビタミンCは柿1個で一日の必要量をほぼまかなえるくらい含んでいるそうです。疲労回復、かぜの予防、ガン予防、老化防止に効果があります。

また、「二日酔いには柿」といわれていますが、これはビタミンCとタンニンが血液中のアルコール分を外へ排出してくれるからで、豊富なカリウムの利尿作用のおかげともいわれています。一方、柿は身体を冷やす作用があるので、食べすぎには注意が必要です。

柿は実だけでなく、葉も利用されます。ビタミンC、K、B類が多く含まれていて、血管を強化する作用や止血作用があるそうです。ビタミンCは、みかんの30倍も含まれているそうです。柿の葉寿司や柿の葉茶が有名です。

柿はそのまま生でいただいたり、なますにしたり、生柿も干し柿も利用度は大。干し柿に薄く衣をつけて天ぷらにすると、これは美味。

柿の渋の元はタンニンですが、このタンニンは防水性・防腐性に優れていて、古くから紙の文化であった日本では柿の渋を使って、紙などを防水していたそうです。また、柿渋染めの技術が、バッグや日傘、着物や帯などに使われ人気があります。
 
柿
柿の枝
(メディカルアドバイザー 松村富代)
Healthy Letter from Tomiyo Vol.175 November 2018
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