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ヘルシーレター 2017年7月

ヘルシー歳時記・7月

●尿をチェック 色と回数と量と勢い。

連日30度を越す夏日が続いています。お元気ですか?九州北部地方に甚大な被害をもたらした今年の梅雨、お見舞い申し上げます。最近の気候は緩急厳しく、大らかさがありません。かつて日本人は、穏やかな四季の移り変わりを楽しみ、体も心も順応させていたはずなのに、この調子では心身ともに対応していけそうもありません。どうぞ、皆様、ご自愛ください。
 
今月は、夏期のオシッコ・尿について考えてみたいと思います。腎臓で濾過された尿は膀胱に送られ、200 ml程度たまると尿意を感じ始め、排尿するときには250 mlぐらいになっています。およそ一日に6回ぐらい排尿する計算になります。これは季節によっても違いますし、ビールや水分の多い果物を摂取したときには尿の量や回数はもっと増えることになります。気温が高くなると体温を一定に保つために、発汗や水蒸気を出して体温を調節しようとします。一般には、夏期成人で1日800~1000mlの尿量で、5~6回の排尿回数(1回排尿量が100~150ml)といわれています。
 
本来、尿の色は透き通った黄色をしています。色が急に極端に濃くなり、倦怠感や食欲不振を伴うと肝臓の病気が考えられます。血尿も様々な疾患が考えられます。血尿+痛みがある場合は、腎臓結石や尿管結石。血尿+急な発熱は尿路感染症。血尿だけで痛みも発熱もない場合は、大腸ポリープ、さらに腎臓や膀胱、大腸がんも考慮しなくてはなりません。
 
トイレの回数が減った場合は、急性腎炎やネフローゼ症候群、心不全など。また排尿回数が増え、排尿痛や残尿感、尿が白く濁るときは膀胱炎や腎盂炎。尿の量が増えてのどが渇いてひどく疲れたり、空腹感があるようなら糖尿病が心配されます。
 
50歳を過ぎると多くの男性が、最近どうも尿の勢いがなくなった…とお悩みのようです。前立腺肥大症、前立腺がんなどが疑われます。
 
このように尿の色、回数、量、勢いなど普段と違うときは要注意です。特に夏期は、水分摂取を怠らず、熱中症対策もお忘れなく。水分不足で、血液がネバネバして血管がつまりやすくなったりしないように、尿の量が少なすぎて腎臓に負担をかけすぎないためにも、夏期には十分な水分をとるように心がけましょう。特に高齢者ではのどの渇きを自覚しにくくなっていますのでご注意ください。
 
写真は、私の山荘周辺、山梨県北杜市の「むかわ米」の生育状況。順調です。秋にはおいしいお米が収穫できるでしょう。
 
稲の苗が育ちました

●酢は味の名脇役。

暑い時期こそ、体は「酢」を求めます。ひとくちに酢といっても、原料や製法によってさまざまな種類があります。家庭でよく使われているのは穀物を原料にした酢と、果実を原料にした酢の2種類。栄養成分の含有量は原料によって異なりますが、アミノ酸、酢酸、クエン酸などが含まれています。リンゴやブドウなどの果実を原料とした酢には、カリウムも含まれます。酢酸には、疲労回復効果、血液を弱アルカリ性に保ち、体の調子を整える、強い殺菌作用などが期待されます。
 
酢は世界最古の調味料と呼ばれるほど、人類との付き合いが長いそうです。かのクレオパトラは美しさを保つために酢に真珠を溶かして飲んでいたと言われているから驚きです。酢の製法が日本へ伝わったのは4~5世紀にかけて。酒造りの技術とともに中国から渡ってきました。庶民に普及したのは、江戸時代に入ってからです。製法が各地に広まり、酢を使った料理もたくさん生まれました。ごはんに酢を混ぜる「すし」が生まれたのもこのころです。その後、酢は日本の食文化を支える調味料として浸透。うまみを引き立たせ、奥行きを持たせる味の名脇役。和はもちろん、中華やイタリアンにフレンチなど、多彩に使われています。
 
  • 穀物酢
    手軽に使える定番酢。米、コーン、小麦などの穀物が原料。癖のないさっぱりとした味なので、肉や魚、野菜などの煮物などの料理に。

     
  • 米酢
    日本料理には欠かせない米を原料にした酢。うまみがあり、和食をおいしく仕上げるのに最適です。手巻きずしやちらしずしに。

     
  • 黒酢
    しっかりとしたコクとうまみ。大豆や大麦、米などが主原料。酸味がやわらかいので、どんな料理にもマッチ。餃子のタレは美味。

     
  • リンゴ酢
    さわやかな酸味が野菜と好相性。リンゴの果汁が主原料。ドレッシングや果実を漬け込んだサワードリンクなどにも使えます。

     
  • バルサミコ酢
    深い甘みと華やかな香りが魅力。ワインとブドウ果汁から造るイタリアの酢。まろやかな甘みとコクが特徴、ドレッシングやソースなどに。

     
  • ワインビネガー
    ブドウ果汁を原料にした果実酢。ワインのような香りで、酸味は強め。少し渋みのある赤と、すっきりとした口当たりの白があります。
 
店頭に並ぶ各種酢
(メディカルアドバイザー 松村富代)
Healthy Letter from Tomiyo Vol.159 July 2017
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