ヘルシーレター Dcember 2025
おいしいレシピ December 2025
●ゆず湯と冬に添えるゆずの香り
陽が短くなって寒さも増してきました。冬至(2025年は12月22日)が一年で最も昼が短く夜が長い日で、その日を境に太陽の力が蘇ってくるため、世界各地でお祭りや儀式が行われます。日本の風習に冬至のゆず湯がありますが、これはゆず湯で身を清め、強い香りで邪気を払い、翌日からの運気上昇に備えるものでした。またゆずは実がつくまでに年月がかかることから、長年の苦労が実を結ぶことを願ったり、「湯治(とうじ)」と「融通がきく」を掛けた語呂合わせで、何事にも融通がきくようにという願掛けの意味もあったそうです。普段の入浴剤も柚子の香りを選びがちな私ですが、この日ばかりは本物のゆずを2つくらい浮かべて、爽やかな香りに癒され上昇運に乗れるようにしたいと思います。
このゆずの香りは冬の料理に大活躍。ゆず茶、ゆずみそ、漬物のゆず大根や白菜漬けなどの副菜以外にも、メインであるブリ大根や鍋物に添えれば、魚や肉の臭みを消し、爽やかな香りと上品な風味が広がります。夏の大葉に対して冬の料理の香りの代名詞。浅漬けはもちろん、ほうれん草ときのこのおひたしや、大根おろしやかぶを使ったあえものには必ず加えたいものです。里芋の煮物に黄色い皮を刻んで散らせば、香りだけでなく品の良い華やかさも加わって、いつもの煮物もワンランク格上げしたように感じられると思います。お正月や特別な日には中をくり抜き、器に見立てたゆず釜にすると最高のおもてなしになりますね。和食だけでなく洋食のカルパッチョやサラダ、デザートでも楽しみたい大好きな香りです。
皮も果汁も丸ごと活用できるゆずには、レモンの約2倍ものビタミンCが含まれていて、風邪に対する免疫力を高める効果が期待できるほか、豊富に含まれるクエン酸が疲労回復を助ける働きをします。また、皮に含まれる精油成分リモネンは、毛細血管の血流改善や体を温める効果があり、その香りはストレス緩和や自律神経を整える効果も期待できるそうです。ゆず湯の効能としても知られていますが、積極的に冬の料理でご活用ください。
ゆずの保存については、冷蔵の場合は乾燥しないようにラップやポリ袋で包んで保存します。少しずつ使うなら皮と身を別々に冷凍するのがおすすめです。皮をむいて白い部分がついたままラップで包んで冷凍しておき、使う度に苦味のある白い部分を削ぎ落とし、黄色の表皮部分を刻んだり千切りにすると香りが逃げにくく保てます。実は半分にしてラップで包んで冷凍し、使う際に電子レンジで解凍すると絞りやすくなります。
雪国生まれの私にとっては、ゆずや柑橘が毎日いただけるのは憧れでした。広い庭がある家に住むことができるなら、必ずゆずの木を植えたいものです。手作りのゆずこしょうやゆずポン酢を作ったり、砂糖で煮たゆずピールをお茶といただいたり、毎日好きなだけ料理に加えて‥‥と、食いしん坊の妄想は止まりません。
フードコーディネーター 青木幹根子
Healthy Letter from Mineko Vol.260 December 2025




