ヘルシーレター
おいしいレシピ Jun 2026
●初夏の宝石。さくらんぼの季節
子供の頃、家にさくらんぼの木がありました。白い花の下でままごとを楽しんだ後、気づけば赤い実がなっていて、祖父が収穫してくれるのを楽しみに待っていました。木は一本だった気がするけど、さくらんぼは同じ品種同士の受粉では実をつけないと最近知って、どこかの家の花と蜂たちがやってくれたのかなと想像します。
さくらんぼの独特の香りと、甘みの中に潜むちょっと薬のような複雑な味わいが今でも大好きです。桜の味が好きなせいか、あの桜の香りや味の複雑なところが、ちょっと共通しているようにも感じます。そしてとてもかわいらしい形で美しい。農家を営む友人が送ってくれたさくらんぼはまるで宝石で、ため息が出るほどでした。品種は「紅秀峰」。佐藤錦よりも赤く、大粒で食感も甘みも強く、酸味少なめなので日持ちするそう。
農家となると、人による受粉作業が特に手がかかる果物で、友人は今年から他の果物に専念するため、さくらんぼ栽培をやめることになりました。あの美しくおいしい紅秀峰が食べられなくなるのは悲しく、思い出してはひと粒ひと粒が愛おしく感じられます。ハウスのビニールや温度管理、かかる作業を考えると、国産のものは価格も高くなってしまうのも仕方ありません。もはや初夏のほんの短い時期の高級贈答品ですが、シーズンに一度は買って楽しみたいところです。
一方、6月にスーパーにたくさん並ぶダークカラーの宝石はアメリカンチェリー。こちらはなんだか魔女の宝石箱のイメージ。国産さくらんぼに比べて酸味と濃い甘み、価格の手頃さが特徴です。こちらは生で食べるのもよいですが、私はコンポートにしてデザートとして味わうのが毎年楽しみ。一手間かけて味に深みが増し、保存期間もちょっと長くなります。
作り方はシンプルで、種を取ったアメリカンチェリー200gを用意。水100ccと赤ワイン50cc、グラニュー糖40g、レモン汁大さじ1/2を鍋に入れて火にかけ、1分ほど沸騰させて一度火をとめます。つぎにチェリーを加えてアクをとって好みの加減に煮るだけ。仕上げにキルシュを加えて冷やすと、香りがぐっと華やかになります。私の定番は、おいしいバニラとショコラのアイスクリームをダブルで重ね、そこにコンポートとシロップをかけるデザート。ダークな色のチェリーにはチョコレート味を合わせたくなります。凝ったお菓子は作らないけれど、これだけで大人味のデザートができあがり。チーズケーキやガトーショコラに添えたり、シナモンと一緒にヨーグルトにかけたりしてもよく合います。
国産さくらんぼと、アメリカンチェリー。短い季節にしか出会えないふたつの宝石を、今年も大切に楽しみたいと思っています。
さくらんぼの独特の香りと、甘みの中に潜むちょっと薬のような複雑な味わいが今でも大好きです。桜の味が好きなせいか、あの桜の香りや味の複雑なところが、ちょっと共通しているようにも感じます。そしてとてもかわいらしい形で美しい。農家を営む友人が送ってくれたさくらんぼはまるで宝石で、ため息が出るほどでした。品種は「紅秀峰」。佐藤錦よりも赤く、大粒で食感も甘みも強く、酸味少なめなので日持ちするそう。
農家となると、人による受粉作業が特に手がかかる果物で、友人は今年から他の果物に専念するため、さくらんぼ栽培をやめることになりました。あの美しくおいしい紅秀峰が食べられなくなるのは悲しく、思い出してはひと粒ひと粒が愛おしく感じられます。ハウスのビニールや温度管理、かかる作業を考えると、国産のものは価格も高くなってしまうのも仕方ありません。もはや初夏のほんの短い時期の高級贈答品ですが、シーズンに一度は買って楽しみたいところです。
一方、6月にスーパーにたくさん並ぶダークカラーの宝石はアメリカンチェリー。こちらはなんだか魔女の宝石箱のイメージ。国産さくらんぼに比べて酸味と濃い甘み、価格の手頃さが特徴です。こちらは生で食べるのもよいですが、私はコンポートにしてデザートとして味わうのが毎年楽しみ。一手間かけて味に深みが増し、保存期間もちょっと長くなります。
作り方はシンプルで、種を取ったアメリカンチェリー200gを用意。水100ccと赤ワイン50cc、グラニュー糖40g、レモン汁大さじ1/2を鍋に入れて火にかけ、1分ほど沸騰させて一度火をとめます。つぎにチェリーを加えてアクをとって好みの加減に煮るだけ。仕上げにキルシュを加えて冷やすと、香りがぐっと華やかになります。私の定番は、おいしいバニラとショコラのアイスクリームをダブルで重ね、そこにコンポートとシロップをかけるデザート。ダークな色のチェリーにはチョコレート味を合わせたくなります。凝ったお菓子は作らないけれど、これだけで大人味のデザートができあがり。チーズケーキやガトーショコラに添えたり、シナモンと一緒にヨーグルトにかけたりしてもよく合います。
国産さくらんぼと、アメリカンチェリー。短い季節にしか出会えないふたつの宝石を、今年も大切に楽しみたいと思っています。
フードコーディネーター 青木幹根子
Healthy Letter from Mineko Vol.266 Jun 2026




