ヘルシーレター
おいしいレシピ March 2026
●滋味あふれる、春のあさりと芹
寒かった今年の冬から比べると、この春の暖かさがありがたくさえ感じます。まだ体は冬の重さを抱えている気がして、春の力を感じるものや、目にも鮮やかな緑の香りや息吹のあるものを食卓に並べたくなります。そんな時、私が食べたくなるのは「あさりと芹の酒蒸し」です。
あさりは春(3〜5月)と秋(9〜10月)に旬を迎えます。特に春のあさりは産卵を控えて身がふっくらし、旨み成分が増えて最もおいしい時期とされています。あさりには、たんぱく質やカリウム、ビタミンB12など多くの栄養素が含まれています。あさりと似たしじみも栄養価が高いことで知られ、サプリメントとしてもおなじみですね。栄養面だけを見れば、カリウム以外はしじみが優勢です。けれど、大きさや食べやすさ、味わいを考えると、我が家の食卓ではあさりの登場率が高くなります。
見た目に華やかさはありませんが、海の中でじっと春を待っていたあさりが、ブクブクと沸いた酒の中でパカッと開く様子も楽しくて、ここに青く澄んだ香りの芹を合わせた酒蒸しは、まだ肌寒さの残る季節の晩にぴったりのメニューです。複雑なことは何もしていないし、強く主張する味でもありませんが、旨みが溶け出した貝のだしというのは「体に沁みるなあ」と感じます。中華風にするなら、にんにくやごま油を加えたり、パスタや洋風にするならにんにくと白ワインとオリーブオイルで作ったりしてもおいしい組み合わせですが、まずはシンプルな酒蒸しで今年の春を味わってみたいと思っています。
<あさりと芹の酒蒸し>
材料
あさり300g、芹1束、水500cc、塩大さじ1、酒大さじ4〜5、薄口醤油(または醤油)小さじ1/2
作り方
- バットにあさりを並べ、3%程度の塩を溶かした塩水をヒタヒタまで注ぎ入れ、アルミホイルや新聞紙などをかぶせて暗くし、涼しい場所(夏場だけ冷蔵庫)で2時間程砂抜きさせます。
- 芹は2.5cm長さに切り、葉の部分と茎を分けておきます。砂抜きしたあさりは殻と殻をこすり合わせ、水道水でよく洗い、フライパンに酒と共に入れて蓋をして中火にかけます。
- 3〜4分程であさりの殻が開きますので、芹の茎と醤油を加えて混ぜ、芹の香りが立ったところで火を止め、葉を加えて仕上げます。
*蒸し汁にまだアルコール分が残った場合は、あさりだけ器に盛り、煮汁に少し水を加え、再度煮きってアルコール分を飛ばします。
*酒は日本酒か、塩分を含まない料理酒を使ってください。
フードコーディネーター 青木幹根子
Healthy Letter from Mineko Vol.263 March 2026




