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このコーナーでは、メディカルライターの松村富代さんから、毎月1通ずつ health & beauty をテーマに素敵な手紙が届きます。

子宮頸癌は予防する時代です。

新型インフルエンザが落ち着き、ドラッグストアの店頭ではディスポーザルのマスクが花粉症対策に変わっています。お変わりありませんか?

癌を予防する初めてのワクチンが昨年末、発売されました。対象は、子宮の入り口にできる子宮頸癌です。原因がHPV(ヒューマンパピローマウイルス)の持続感染によるものだとわかっています。日本人の20歳代の女性では乳がんを抜いて、一番発症率が高い癌にもかかわらず、検診率も低く(約2割)、病気への理解も進んでいません。その理由はいろいろありますが、若い女性たちの認識不足、検診への抵抗感などもあるようです。詳しくは 2009年5月のヘルシーレター に記載しています。

この子宮頸癌の予防ワクチン、海外ではすでに100カ国以上で使われています。ようやく、わが国でもHPVワクチン接種が認められましたが、これがなかなか高額で面倒なのです。日本の国民皆保険は誇るべき制度ですが、基本的には治療が目的で予防には適用されなかったことから、ワクチン行政がだいぶ遅れていました。昨年12月に発売が始まったワクチンは、子宮頸癌と関係のあるHPVの中で16型と18型に対するワクチンです。3回接種して初めて十分な免疫ができます。1回接種後、1カ月後に2回目、半年後に3回目の接種を受けます。ワクチン本体の費用は1回が1万2千円。これに医療機関での接種費用などが加わり、3回で4万〜6万円ほど必要です。現在は全額自己負担です。

HPVは性交渉で感染します。性行動を始める前の年齢でワクチンを打っておけば、子宮頸癌の発生を7割ほど減らす効果があると報告されています。ヨーロッパやマレーシアなど約30カ国は公費負担で実施しています。日本産婦人科学会や日本小児科学会は11〜14歳の女児に対し、公費負担で接種するよう求めています。 自分の健康は、自分で守るもの。行政がいかなるサポートを駆使したとしても子宮頸癌などに対する認知度の低さは改善できるものではありません。

少女のうちから家庭でも母親が娘に伝えていかなければならない大切なことだと思います。家庭でフランクに話し合える環境をつくり、命の大切さを伝える使命があると思います。たとえ、ワクチンを接種しても3割の子宮頸癌は別の型のHPVで起こるため今回のワクチンは万能とは言えません。広範囲に効果のある新しいワクチンも今年度中にも承認される見通しですが、定期検診の大切さは言うまでもありません。

山荘のつらら写真は山梨・山荘の窓に張り付いたつらら。今年の冬は氷点下の日々が続いています。




(メディカルアドバイザー 松村富代)
Healthy Letter from Tomiyo Vol.71 February 2010

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