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このコーナーでは、メディカルライターの松村富代さんから、毎月1通ずつ health & beauty をテーマに素敵な手紙が届きます。

注目したい栄養素・イノシトール

秋の絶景11月になりました。北から下った紅葉前線は、日本全国に広がり、美しい山並みを見せています。写真は南アルプス、鳳凰山。わが山荘から眺める絶景です。


秋といえば、食べ物がおいしい季節。これから年末を控え、健康が気になるところです。「イノシトール」をご存知でしょうか?今、少しずつその効用に注目が集まり、脂肪肝・肝硬変などの予防・治療薬として、総合ビタミンドリンク・乳児の必須ビタミン剤などに幅広く使用されています。イノシトールは別名ミオイノシトール、イノシットと呼ばれることもあります。「ミオ」とは筋肉を表し、筋肉中に多く含まれることからこの名前がついています。ドイツで発見された細胞の成長に必要な栄養素で、体内に広く存在する自然由来素材です。神経細胞の膜にも多く含まれており、神経を正常に保つ働きや、脳細胞に栄養を供給するのに不可欠です。昔から肝臓によい成分として知られ、脂肪やコレステロールが肝臓にたまらないようにする抗脂肪肝作用があるといわれています。

イノシトールは、水溶性のビタミンB様物質です。ビタミン様物質とは、ビタミンとしての作用を持ちますがビタミンとして認められない物質のことです。つまり、イノシトールは「ビタミンBの働きを持った、ビタミンではない物質」という成分です。ビタミン様物質と呼ばれる成分は、イノシトールの他にお馴染みのコエンザイムQ10、リポ酸、コリン、ルチンなどが挙げられます。イノシトールが多く含まれる食品としては、オレンジ、すいか、メロン、桃、グレープフルーツ、キャベツ、トマト、サツマイモ、グリンピース、アーモンド、落花生、牛乳、玄米などがあります。食品中でイノシトールは、リン酸がついたフィチン酸(IP6)という形で存在しています。脂肪の流れをよくして、脂肪が肝臓にたまらないようにする働きがありますので連日アルコール漬けの人にはぜひお勧めしたい物質です。また、カフェインはイノシトールを多く消費するので、コーヒーを多く飲む方にも必要です。その他、抜け毛を防ぎ、毛髪を健康に保つ効果もあります。デザートには柑橘類がお勧めですね。

イノシトールが必要な人は、以下のような方々です。
● 脂肪の摂取量が多い人
● 脂肪肝といわれている人
● 動脈硬化を予防したい人
● コレステロールが気になる人
● 抜け毛が気になる人
● 湿疹を予防したい人

さて、このイノシトール、実は葉酸との相乗効果で胎児の神経管閉鎖障害(無脳症、二分脊椎、脳瘤)の発症リスクの低減に効果があることがわかってきました。次回はこの報告をします。お楽しみに!



(メディカルアドバイザー 松村富代)
Healthy Letter from Tomiyo Vol.68 November 2009

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