子宮頸がん
5月になり、花の季節から緑の季節に移り変わっています。豚インフルエンザ・新型インフルエンザの世界的感染からスタートしたゴールデンウィークでした。高速道路一律1000円の大パニック、日本列島大移動で大型連休もようやく終わりました。その中央高速を小淵沢方面に走ると、山々が緑に衣替えしているのが見えます。「緑」とひと言でいえないほどの緑の濃淡、色のバリエーションが広がっていました。今月の写真は五月晴れの南アルプスです。広大な姿で佇む山並みはいつも心を癒してくれます。
今月は子宮癌、なかでも20〜30代の女性に急増中の子宮頸癌のお話しです。子宮頸癌とは腟に続く子宮頸管に発症する癌のこと。原因がHPV(ヒューマンパピローマウイルス)の持続感染によるものだとわかっています。HPVは、セックスの経験があったら誰でも感染する可能性があるのですが、大抵は風邪と同じで感染しても自然に治ってしまいます。しかし、ときとしてHPVが子宮の入り口付近にずっと居座り、癌細胞に変異していくことがあります。その潜伏期間は5〜10年程度といわれています。
以前は、初体験が極端に早い人やセックスパートナーが多い人がなりやすいと偏見を持たれた時代もありましたが、原因はHPVの持続感染。ただ、今、若い人に増えているのはやはり昔より初体験が早いため、その分早く癌へ変異するリスクが高まっているからと考えられます。
まず検診を受けましょう。子宮頸癌になりやすい人は初体験が極端に早い人やセックスパートナーが多い人ではなく、検診に定期的に行っていない人。子宮頸癌にかかった人の約7割が子宮癌検診未受診という報告もあります。癌になる前に、たとえ癌になったとしても早期に発見できれば治療も簡単ですし、妊娠・出産もできます。日本の子宮癌検診率は約22%。欧米の検診率は80%以上です。早期発見できるにもかかわらず、不正出血があってから産婦人科を受診する例が後を絶ちません。
検査は、通常の子宮癌検診で行なわれる細胞の変化をチェックする細胞診と原因ウイルスを持っているかどうかを調べるHPV検査もあります。
さらに、HPVに感染することが原因ならば、ワクチンで感染しない身体にしようということで、ワクチン接種も取りざたされています。すでに世界の国々では接種されているのですが、日本ではまだ行なわれていません。現在、与党ではワクチンの早期の薬事承認と、予防接種費用の女性を求める提言書を厚労省に出しています。性交年齢前に接種をすることにより、60〜70%の子宮頸癌を防げるようになると提言しています。
|