●女性優位の性器クラミジア感染症
クラミジアによる性感染症は、男性ではまず尿道炎、女性では子宮頚管炎として発症します。男性の場合は、感染後2〜3週間すると、排尿時に不快感や痛みを感じ、尿道の分泌物の色や性状が変わるなど症状が出やすいので、比較的発見しやすいといえます。しかし、女性の場合は、感染による症状が出る人は感染例の20%前後に過ぎず、気が付かないうちに病態が進行したり、パートナーに感染したりしますから注意が必要です。女性の場合の主な自覚症状は、おりもの(帯下)の増加、下腹部痛、性交痛などです。
わが国における性器クラミジア感染症は、2000年の疫学調査では、男性は10万人中150人、女性は10万人中284人と女性優位であり、”性病は男性のもの”という従来の社会的理解とは全く逆に推移しています。特に若い女性層である15〜19歳においては、男性10万人中、240人に対し、女性10万人中、989人と実に4倍以上の罹患率が報告されています。一方、既婚の妊婦における無症候、無自覚のクラミジア感染症は20台前半で7%という結果が報告されており、わが国におけるクラミジア感染推定者数は女性85万人、男性15万と推定されています。
無症候のそして無症状のクラミジア感染が、蔓延していることは残念ながら事実であり、エイズとともに私たちの周りに確実に忍び寄ってきています。クラミジアを含めて性感染症の予防には、正しいコンドームの使用が不可欠です。
性器クラミジア感染症の全国疫学調査グラフ |