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7月の特集 T
女の心と体はデリケート。 月経に合わせたやさしい生き方で |
女性にあって男性にないもの、その一つが月経です。女性の心と体の状態は月経のリズムに合わせて4つの時期に分けられます。月々のおつきあいなら、そのリズムを知ってもっと気持ちよくすごしましょう。
月経は、産む性を持って生まれた女性に与えられた特権ともいえます。でも、この月経を特権と呼ぶには忍び難いものもあり、多くの女性たちは毎月その時期になるとブルーな気分に落ち込みます。月経に関する悩みはさまざまで、情緒が不安定になる、月経痛がひどい、出血の量や状態が気になる、月経周期がバラバラなど悩みは尽きないようです。女性の心と体は月経のリズムによって変化をします。毎月やってくる月経ならば、もっとうまくつきあっていきたいものです。
月経の最中は大半の女性がブルーな気分で過ごしています。月経の開始とともに体温が下がって、体が冷え血行が悪くなるからです。この時期はお風呂でゆったりリラックスしたり、下着は保温性があって体を締めつけないものを着用しましょう。
月経が終了すると女性らしさを引き出す卵胞ホルモンの分泌が高まり、気分は上々、ベストコンディションの時期となります。気力や体力が充実しているので、新しい仕事や人との出会いも順調に進むことでしょう。ダイエットを始めるならこの時期、比較的スムーズに体重が減りやすい時期です。夫や子ども、ご近所つきあいなど落ち着いた気分で対応することができます。
月経開始から約2週間後、排卵期となります。卵胞ホルモンに変わって、黄体ホルモンが優位になってくるため、心も体もテンションが高まります。しかし、一方では黄体ホルモンの影響で精神的に不安定になりがちです。肌も皮脂分泌が高まりトラブルが起こりやすくなります。便秘にもなりやすく、妊娠に向けて体が栄養分を蓄えようとしますので、食べた物がそのまま体につきやすくなります。飲み過ぎ、食べ過ぎに気をつけましょう。
月経前の1週間は、ニキビやシミなど肌のトラブル、便秘、精神的にも不安定になりがち。感情の起伏も激しくなるので、つい子どもに当たったり、夫婦ゲンカも起こりやすくなるかもしれません。そんなときはリラックス。好きな香りでイライラ気分を解消したり、一歩引いて行動する心構えですごしましょう。 こうした月経のリズムを自覚して生活すれば、もっと快適に毎日が送れるのではないでしょうか。
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7月の特集 U
いつもバラバラ、月経周期の乱れ。 基礎体温で二相性を確認して |
●高温期に移行して14±2日後が次の月経開始日
月経に関する悩みはいろいろ。まずは月経周期の乱れ。遅れたり、早まったり、不規則だったり…。カレンダー通りにいかなくて、困ってしまうことも多いものです。出血量も多すぎたり、少なすぎたり、いつまでもダラダラと続いたり…。正常な月経量は判別しにくいものですが、初日や2日目以降も、ナプキンを2枚重ねで使わなければならないほどの量は異常と考えていいでしょう。月経に伴う不快な症状もつらいものです。月経痛や精神的なイライラなどです。
今月はこのうちの月経周期の異常についてお話します。
月経周期とは、月経の初日から次の月経が始まる前日までの期間で、個人差も大きいのですが、おおむね25〜38日がふつうです。それより長かったり、短い場合を月経不順といいます。毎回の変動範囲は7日程度で、次の月経周期がいつもの周期に戻っていれば心配ありません。つまり、毎月必ず同じ日に月経が起こるとはかぎらず、多少の乱れは心配のない範囲なのです。
月経不順の原因は、子宮や卵巣の病気が隠れていることが、まれにありますが、ほとんどはホルモンのアンバランスによるものです。月経周期は、脳の中のホルモン中枢である視床下部と卵巣からのホルモンの相互作用で決まります。視床下部は、ホルモンだけでなく、呼吸、血液循環などの自律神経系、食欲、睡眠なども管理しています。精神的なストレスがたまると、コントロールできなくなって、ホルモンにも影響してしまうのです。食事や睡眠に気をつけ規則正しい生活が大切です。
まずは基礎体温表で二相性をチェック。高温期が12〜16日間(14日±2日)持続していれば、特に心配はありません。周期が多少長かったり、反対に短くても、二相性がみられ排卵の有無が確認できれば、あまり心配する必要はありません。いつも不順で、次の月経がいつ起こるかわからないという人は、基礎体温をつけてみてください。妊娠をしていなければ、高温期になって12〜16日後が次の月経開始日になります。月経周期の長短は低温期の差によるもので、高温期後の日数がわかれば次の月経開始日のある程度の予測が立てられることでしょう。
●稀発月経や頻発月経は一度、産婦人科医に相談を
月経周期が短かったり、長かったり、いつもバラバラな月経不順に対して、月経周期が39日以上もあり長いものを稀発月経といいます。ホルモン分泌の乱れから卵巣機能の低下が考えられます。基礎体温が低温期だけの場合は、放置しておくと無月経になる可能性があります。月経は女性にとって体と心を美しく活性化させる大切なもです。妊娠を望む、望まないにかかわらず、治療が必要です。
一方、月経が月に2回もやってくるような24日以下の周期の人を頻発月経といいます。ホルモンのアンバランスや卵巣機能低下のほかに、黄体ホルモン不足が考えられます。基礎体温が低温期だけの場合やたとえ高温期があっても短い場合が多いので、妊娠を望むなら治療が必要です。
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7月の特集 V
45歳頃から55歳頃までが更年期。 のりきり方を知っていれば安心 |
●心と体にさまざまな変調が現れやすい更年期
平均的な閉経は51歳頃、その前後、45歳頃から55歳頃までを更年期といい、心と体に変調が現れることが多くなります。まず、加齢に伴う卵巣機能の低下から、月経周期が短くなったり、月経の境がはっきりせず、だらだら続いたり、不規則な出血が起こったりします。なかには翌月からまったく月経が起こらなくなる人もいます。こうした不規則な月経時期を経過して、最終的に閉経を迎えます。閉経とは1年以上まったく月経が見られない状態をいいます。
卵巣機能のコントロールタワーである脳の視床下部には、自律神経中枢が接近しているので、卵胞ホルモンの分泌異常が視床下部に伝わると隣接の自律神経にも影響を及ぼします。ホットフラッシュと呼ばれる顔のほてりや冷や汗、寝汗をかくこともあります。肩こりや腰痛、関節痛などの運動器系障害を起こす人もいます。頭痛、不安、イライラ、不眠、憂うつなどの精神神経障害、手足がしびれたり、感覚が鈍ったり、アリが体をはうように感じる知覚障害を起こす人など実に多彩です。
閉経後2〜3年たつと卵胞ホルモンがほとんど分泌されなくなるために、更年期障害の症状にも変化が起こります。卵胞ホルモン不足は、生殖器を萎縮させ、炎症を起こしたり、かゆみや頻尿、尿失禁などを訴える人もいます。腟粘膜も薄くなり分泌物が低下するため性交痛を感じる人もいます。ただし、これらの症状には個人差があります。また、卵胞ホルモンはコレステロールを減少させる働きがあるため、閉経後コレステロール値が急激に増加し、高脂血症から動脈硬化を招いたりします。卵胞ホルモンは骨の強化や形成、骨からのカルシウムの流失防止にも関係しているので骨量にも影響し、骨がもろくなる骨粗鬆症などが起こりやすくなります。
●人間関係、医療のサポート、ホルモン補充療法も福音
更年期は、肉体的にも精神的にも変革の時期です。おしゃれを楽しんだり、友達やパートナーとよりよい関係を築き、趣味や仕事、ボランティアに没頭したり、自分を閉じ込めないで積極的な生き方を心がけましょう。
つらいときは婦人科医に相談してください。カウンセリングやホルモン補充療法、精神安定剤、抗うつ剤、自律神経調整剤、漢方薬など改善法はあります。
その一つ、ホルモン補充療法(HRT)とは、不足した卵胞ホルモンを補うことで、更年期に起こる症状をやわらげ、皮膚や性器の老化を防ぐとともに動脈硬化や老人の骨折の原因となる骨粗鬆症を防ぐものです。現在行われているHRTは卵胞ホルモンと黄体ホルモンと併用することで、子宮体がんの発生も抑えられ安心して利用できます。
HRTは注射や飲み薬や貼り薬があり、どのくらい続けるかは治療目的によって異なります。更年期に起こる一時的なつらい症状を緩和させるためなら、数カ月から数年。症状がよくなればストップし、またつらくなったら始めます。一方、閉経後に起こりやすい動脈硬化や骨粗鬆症などの予防には長期に治療を続けます。
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7月の特集 W
出産直後の2時間、肌と肌の触れ合いで深まる母子の絆。 |
●鼓動で感じ、体温を伝えるカンガルーケア
昨今の子どもへの虐待問題は深刻です。簡単に片づけられない様々な問題を秘めています。お産のときは、お母さんも赤ちゃんも必死で大切な生命を生み出すのに、どうして悲しい出来事が絶えないのでしょう。出産に携わる者として、お母さんと赤ちゃんの環境が改善されることを望んでやみません。
人間の赤ちゃんは、哺乳類の中でも、かなり未熟な状態で生まれてきます。人間以外の動物の赤ちゃんは、生まれたその場で必死に立ち上がり、しがみつきながら、母親の乳房を求めていきます。しかし、人間の赤ちゃんは、生まれたままの状態で放置しておくと、自らは何もできず、やがては死にいたることでしょう。だからこそ、手を差しのべ、抱きあげる保護者が必要なのです。
カンガルーケアと呼ばれる、低出生体重児に対する保育器の代替医療が話題になっています。おむつをつけただけの未熟児を親が素肌に胸と胸を合わせるように直接抱いて哺育するというものです。その姿が子どもを胎嚢に入れて育てるカンガルーに似ているところから、カンガルーケアと呼ばれています。もともと、途上国で行われていたこの方法が、最近では先進国でも行われるようになりました。
●原点に戻って、親と子の絆の尊さを確認しよう
現在、未熟児医療はハイテク集中治療保育(NICU)で厳重に管理された状態で行われています。そこでは、幼く尊い命を守ることができても、現実の問題として親子の絆が不十分という問題が指摘されています。無事、保育器から出ても母親が自分の子どもに、どう接していいのかわからず、親子の関係が築けないことが多いからです。
十分におなかの中で育てることができず、未熟児として出産せざるを得なかったお母さんたちは、それまで持っていた赤ちゃんに対するイメージとは、あまりにもかけはなれた弱々しいわが子の姿に、驚き、自分を責め、苦しみます。カンガルーケアでは、母親の傷ついた心が癒され、親子の絆形成が促進されることが確認できたのです。
このカンガルーケアは、未熟児出産の場合だけでなく、正期産で生まれた成熟した健康な赤ちゃんにも効果があることが報告されています。お母さんの裸の胸に赤ちゃんを預け、15〜20分程すると、最初はべたっとお母さんの胸にもたれかかっていた赤ちゃんの動きが次第に活発になり、オッパイを探そうと試み、ついには乳房に吸いつくようになります。興味深いのは、赤ちゃんのこの行動は、お母さんから一度引き離すと2度と見られないことです。出産直後の2時間は、できるだけおなかの中にいたときのような感覚で外界に慣れていくことが必要です。
今、社会的に虐待が問題視されています。親と子の絆が問われている時代です。子どもの愛し方、接し方、育て方がわからない親が増えています。何が原因なのか問題は複雑です。
お産も本来の営みに戻れば、お母さんと赤ちゃんの触れ合いが、親子の絆を深めることにつながるような気がします。
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バックナンバー2000.10
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バックナンバー2001.03
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